【閲覧注意】

2012年10月。
兵庫県尼崎市で連続殺人死体遺棄事件が長期に渡って発生していた事が判明した。
一連の事件の発端は1987年の女性失踪事件とされる。
主に監禁・虐待等により数多くの被害者が確認された。
(未確認の被害者も多数存在されると思われる)

あまりにも事件の数が多く、事件によっては尼崎連続変死事件、尼崎コンクリート事件、尼崎ドラム缶殺人事件とも称される。
単純に尼崎殺人事件と略されることも多い。

その陰惨な虐殺事件は複雑に入り組んだ上、未解決の事件も含む。
家族の乗っ取りも起きており、やはり洗脳に近い支配で人々を操っていた。
主犯格の角田美代子は12月に留置場で自殺してしまったため、その全貌は不明なまま。
人間関係が複雑に絡み、加害者と被害者の立場もしばしば逆転する。
起訴されたのは美代子を含む親族11名。
書類送検された者の数は17名。総勢28名。
送検された者の中には被害者もいる。

被害者の家族・子供といった親族を加害者側に仕立て上げ、人間関係で雁字搦めにした手口はと非常によく似ている。
ターゲットの親族や知人にも着手し揉め事を起こさせ、罪悪感でさらにターゲットを孤立させ、婚姻・養子縁組などを強行。
仔細な弱味につけこみ、親族同士を争わせ、食事制限、睡眠制限などの虐待も共通する。
家庭の崩壊により、否応なく美代子に協力せざるを得なくなった者も多い。

唯一の相違点は、美代子は家族の乗っ取りを数回繰り返していた

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【一連の事件とされるもの】
・事件が経過した事により詳細が不明となったもの、起訴されなかったものも含め、一連に関係あると考えられている事件を時列順に記載する。

1:1987年頃 橋本家 母失踪事件
2:1999年 猪俣家(I家) 祖母不審死事件
3:1999年 猪俣家 長男転落死事件
4:2003年 皆吉家 母(皆吉ノリさん)死亡・死体遺棄事件
5:2004年 谷本家 父親の兄〈谷本隆さん)死亡・死体遺棄事件
6:2005年 (旧姓橋本)角田久芳さん転落死・保険金詐欺事件
7:2007年 谷本家 母(初代さん・旧姓皆吉)連れ去り事件
8:2008年 安藤みつゑさん死亡・死体遺棄事件
9:2008年 中島茉莉子さん(旧姓谷本)死亡・死体遺棄事件
10:2009年 谷本家 母(初代さん)不審死事件
11:2011年 橋本家 次男(次郎さん)死亡・死体遺棄事件
12:2011年 大江家 母(和子さん)死亡・死体遺棄事件
その他 長期にわたる皆吉家への現金強奪窃盗事件

家族乗っ取りのターゲット
1998~2000年 猪俣家
2002~2003年 皆吉家・橋本家
2009~2011年 大江家他



【角田家(月岡家)】
・事件の主犯格となる角田美代子の生い立ちは非常に複雑であった。
母親と父親は別姓を名乗っている。
それらの背景が関係するのか、美代子は少なくとも25年以上の間、血縁関係の全くない人物を多数集め、自分が中心となる疑似家族を作り上げ続けていた。

当時美代子の周囲では不審死・失踪事件が相次いでいたが、事態が表面化する事はなかった。

角田美代子は近所でもトラブルメーカーとして有名だった。
居住していたマンションの住民も、宅配を預かるなど仔細な事でも因縁をつけられるため、要注意人物として関わりを避けたがっていたきらいがある。

2011年、大江香愛さんが逃亡したことでようやく事件が発覚する

その後、(当時は)香愛さん監禁容疑で美代子は逮捕され、次々と異様な状況証拠が発覚したものの、美代子が連日黙秘を続けたために捜査は難航する。

やがて義理の妹にあたる角田三枝子が全面的に自白し、ようやく事件が明るみになりつつあったが、その最中に主犯とされる美代子は留置場内で自殺してしまった。

そのため真相解明は非常に困難となり、従犯者らと生存者の証言のみに頼らざるを得ない状態となる。
時間の経過とともに、真相は不明なままとなってしまった事件も多い。

従犯者の供述を基に捜査は続行されたが、確認されているだけでも8名の死亡者のうち美代子の確実な関与が判明しているのは6名のみ。
他に少なくとも3名の行方不明者がいる。
(未確認の被害者も多い可能性が高い)


・角田美代子
当初メディアには別人の写真が報道されていた。
そのため「角田美代子」の戸籍を乗っ取った別人ではないかとの噂を呼ぶ。
言いがかりのような因縁をつける為、周囲とのトラブルが絶えなかった。

「尼崎殺人事件」の画像検索結果

・美代子の内縁の夫 鄭頼太郎
韓国籍で、通名は「東」。
美代子も「東」と名乗っていた時期がある。
虐待を受ける事もあり、美代子とは従属関係にあった。
「鄭頼太郎」の画像検索結果

・李正則
皆吉家長男の前妻の連れ子。血縁関係はない。韓国籍。
後に養子縁組で美代子の戸籍上のいとことなる。
被害者の皆吉家・谷本家の家族とは旧知の仲だった。
別名「美代子の暴力装置」。
「李正則」の画像検索結果

・息子 角田優太郎
少年時代はジャニーズ事務所に所属していた。
美代子に溺愛され、優太郎の言葉にだけは美代子も従ったという。
「角田優太郎」の画像検索結果

「角田優太郎」の画像検索結果

・角田三枝子
美代子の親と養子縁組したため、美代子の戸籍上の妹となる。
優太郎の実の母親。
美代子の指示で日記(記録?)をつけていた。
最も早い段階で全面的に自供を開始。
「尼崎殺人事件 ...」の画像検索結果

・角田瑠依
旧姓谷本。
優太郎と婚姻関係を結ぶ。
美代子には気に入れられており、被害者の家族でありながら美代子に心酔していた。
「角田三枝子」の画像検索結果

・角田健太郎
旧姓猪俣。
美代子との養子縁組で戸籍上の息子となり、名前も改名した。
「尼崎殺人 角田...」の画像検索結果

また、角田姓ではなくとも美代子に自主的に従っていた者も多い。

彼らの目的は何だったのか。
無計画にも感じられる一連の事件は、実は被害者は誰でも良かったのかもしれない。
ターゲットは知人から家族、家族から親戚へとじわじわと浸食されていった。

次の記事から、1つ1つ検証してゆく。


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