死ぬ程怖い洒落にならない話をあつめてみない?

768 :763:2007/03/14(水) 05:06:04 ID:Xss+iCNa0
自転車置き場を見下ろしてた俺が、前を向きなおした瞬間に、螺旋階段が見えた。
そこに、下に落ちてる人間と全く同じ服で髪型
(これは微妙で、下にあるモノとは異なってたようにも見える)のニンゲンが立ってた。


これは多分、見てはダメだったんだと思う。
螺旋階段を下に向かって、ゆっくり降りていってたんだ。
すごくゆっくり、下を向いたまま歩いてた。下にあるものと瓜二つのニンゲンが。


ここで、エレベーターが来たときの合図の
「ピン」って音が鳴ったんで、ビク!ってなり後ろを振り向いた。

そこにも居た。
と思う。多分いたんだろう。
でも良く覚えてない。
今考えれば居たのか?と思うけど、そのときは居たって思ってた。

「ピン」の音に振り返った瞬間に、どーんって再度聞こえたんだ。

でも今度の音は、エレベーターの中から。
どーん、どーーん。
どーーーん。
どーーーーん。って。

俺はもう発狂状態になって、それから倒れたみたい。

直ぐに病院に連れて行かれた。
見たもの、聞いたものを全て忘れるように医者から言われて、薬も処方されて、
それから1週間は、「うぅぅ」ってうめき声を上げてるしかなかった。
1週間過ぎぐらいにはだいぶ良くなっていたのだけど、本当は親や医者をだましてた。
よくなってなんか無かった。
寧ろそのときから、その「どーん」って音はずっと付いて廻ってた。





769 :763:2007/03/14(水) 05:08:35 ID:Xss+iCNa0
その後、学校に行こうと思いだしたころに、Aの存在を思い出した。
俺がそもそもこんな事になったのもAのせいだ。

あいつがあんなイジメをしなければ、こんな目にも遭わなかった。
あいつは俺をこんな目に遭わせる様な奴だから居なくなればいい。
そうだ、この「どーん」って言う音に頼もう。って本気で思ってた。

俺は本当におかしくなってたんだと思う。本気でこの『音』の主にお願いしてた。


次の日に学校に行った俺は、昼休みの時に早退したいと先生に言った。
先生も俺がどういう状況かを知っていたから、すぐにOKを出してくれた。
Aはその日も休みだった。


その帰りがけに、先日部落差別を無くそうという話を学校でしていた(講義で)、おじさんに出会った。
そのおじさんはAのおじさんに当たり、何度か会って話したこともあった。
だけどそのおじさんが、俺を見た後からの様子や態度が明らかにおかしい。

最初見かけた時は普通に挨拶をしたのに、
その後俺を二度見のような感じで見て、いきなり、「あ~・・・」とかいいだした。


俺は「こいつもAに何か言われてんのか?」って感じで被害妄想を爆発させて、
怪訝な態度のこのおじさんを無視して横切ろうとしてた。

そのときに急にそのおじさんが、ブツブツブツブツお経のようなものを唱え始めた。
俺はぎょっ?!っとして、そのおじさんを見返した。

いきなり、あって「あ~」などとわけのわからない態度を取り出し、
それだけならまだしも、俺にお経を唱えたのだ。



770 :763:2007/03/14(水) 05:11:06 ID:Xss+iCNa0
生まれて初めて自分から人をぶん殴った。
言い訳がましいけど、精神的におかしかったから、殴る事の善悪は全くなかった。
ただ、苛々だけに身を任した感じ。

いきなりでびっくりしたのか
そのおじさんもうずくまって「うぅ…」って言ってたが、無視して蹴りを入れてた。
Aの親戚ってだけでも苛々してたのもあり、
「こら、お前らの家族は異常者の集まりか?人を貶めるように生きてるのか??
お前差別をどうのこうの言ってたが、自分がする分にはかまわんのか?
あ~??何とか言えや。こら!
お前らは差別されるべき場所の生まれやけ、頭がおかしいんか?」って感じで、ずっと蹴り続けてた。

でも、ここで再度予想外のことが起きた。

以下会話。



771 :763:2007/03/14(水) 05:13:14 ID:Xss+iCNa0
おじさん「ははははははははは」
俺「!?なんか気持ち悪い。いきなり笑い始めやがって!」

おじさん「あははははは。お前か、お前やったんか。はははは」

俺「??まじ意味分からん、なんがおかしいんか?」
(未だ蹴り続けてたけど、この時は大分蹴りは弱くなってる)

おじさん「ははは、やっと会えたわ。はははそりゃAも****やなー。ははは」
(何を言ってるのか意味不明)
俺「は???お前ら家族で俺をイジメようてしよったんか?」
(この辺りで怖くなって蹴らなくなってた)


おじさん「おい、お前がどうしようが勝手やけど、○○(俺の名前)が痛がるぞ。
アニキは許しても俺は見逃さんぞ」
俺「は???マジでお前んとこはキチ○イの集団なんか?おい?」
おじさん「○○君、ちょっと黙っとき。おじさんが良いって言うまで黙っとき」
俺 「いや、意味わから・」

「どーーーーーん」


いきなり耳元で音が鳴った。
俺はビクってして振り返ったら、目の前にのっぺりとした細面の顔が、
血だらけのままピクピクしながら笑ってた。


俺はまた発狂した。
この顔の見え方がかなり異常で、通常ニンゲンの顔を見る場合に、半分だけ見えるって言うのはありえない。

でもこの目の前の顔は、例えていうと、テレビ画面の中にある顔が、
カメラのせいで半分だけ途切れてて半分は見えてる状態。
その瞬間に、Aのおじさんに力いっぱい殴られて、意識を失った。



772 :763:2007/03/14(水) 05:14:20 ID:Xss+iCNa0
起きた時に、俺は家の自分の部屋ではなくて、リビングの隣の両親の寝室で寝かされてた。
時間を見たら20時。
リビングからの明かりが漏れてて、両親が誰かと話しをしてた。
俺が起き上がり寝室のドアを開けて、その人物を見たときにすぐに飛び掛った。

AのおじさんとAのおばに当たる人が、そこに座って両親と話してたから、
それを見た瞬間に、もう飛び掛ってた。

直ぐに親父に抑えられてたけど、俺は吼えてたと思う。

Aのおじさんは「ごめん、本当に悪かったね」と繰り返してたけど、
どうしても許せなくて、親父の腕の中でもがいてた。

母親がイキナリ俺の頬をひっぱたいて、「あんたも話しを聞きなさい!」とか言い出してたけど、
俺はもう親にまで裏切られた感じがして、
家を飛び出そうとして親父の手から抜け出し、自分の部屋に向かい上着とサイフをとった。


が、上着を羽織ろうとした瞬間に、
上着の腕の中に自分以外の手があった感触がして、再度叫んだ。

両親とAのおじおばが直ぐに来て、
Aのおばがブツブツ言いながらお経みたいなものを唱え始めだして、おじが俺の服を掴んで踏み始めた。

親父は青ざめてそれを見てて、母親は一緒に手を合掌して俺を見てた。
この時は、マジで自分が狂人になったのかと思った。


数分後、俺も落ち着いてきて、両親とAのおじおばと共にリビングへ向かった。
それまでの短い時間、Aのおじさんはずっと俺に謝ってた。
それからのリビングでの話しは今でも忘れられないし、
そこで再度起こったことも忘れられない。



774 :763:2007/03/14(水) 05:17:22 ID:Xss+iCNa0
以下会話(Aのおじさん=Bさん、Aのおばさん=Cさん、とする)


Bさん「本当に、殴ってしまってごめんな」
俺「いや、いいです。こちらも苛々してましたので、すみません」
親父「ん?お前なんかしたんか?」
俺「いや、俺がBさんを殴ってしまった」
Bさん「あ、いや、それは俺が○君を見ていきなりお経とか唱えたから、嫌な気がしたんやろ?
○君のせいじゃないわ。俺がいきなりすぎたんがいけんかったやから」
親父「申し訳ございません。それは聞いてなかったので」
俺「え?なんの話をしよん?俺がBさんを殴って、Bさんがいきなり」

ここまで言って、気絶前の事を思い出した。

俺「あれ??俺、気絶する前にナニカ見たわ・・・」
Bさん「うん、そやろな・・・。
俺は○君みて直ぐに気づいてなぁ。何かおるって、それでお経を唱えたんよ」

母「大丈夫なんですか?何かって何ですか?」
Cさん「えっとね、私らが住んどる地域が、なんで裏S区って言われるか知っとる?」
親父「えっと、失礼かもしれませんが、差別的な意味ですよね?」
Bさん「それはそっちだけの認識やな。
じいさん、ばあさんによう言われたやろ?裏Sには近寄るなて」
親父「言われましたね。
でもそれは、部落差別的なもんやと思ってましたけど、違うんですか?」

Bさん「いや、そうや。そうなんやけど、
差別があるけ言うても、今も言い続けよるんは、裏Sの歴史がちと異常なんや」
親父「いや、私も妻も生まれはS区やから、その辺は分かってますけど、
部落とか集落系での差別って、どっこも同じようなものでしょ?
だから、異常っていうのはわかります」

Bさん「はは。そうやろ?そういう風にとらわれてしまってるんやな。
裏S区は部落やからって事でも、他国のモンの集まりでもなく、
昔からこの地域に住んでたモンの集まりなんや」
親父「はい。ただ、違いが私にはちょっと・・・」
母「あれですか?あの鬼門がどうのとかって言う話ですか?」



775 :763:2007/03/14(水) 05:19:14 ID:Xss+iCNa0
Bさん「ん?鬼門の話か。まぁ、そんな感じなんやろうけど、裏Sにうちと同じ苗字が多いやろ?」
母「はい。多いですね。A君とことBさんの家は親戚やから当たり前やけど、それにしても多いですね。
S区には全然いないのに、裏S出身者では結構みかけますしね」
Bさん「あの辺は、昔から霊の通り道って言われとんな。
ナメ○○○(なんて言ったかは不明)とか、そんなの聞いたことないですか?」

親父「いや、名前はしらないですけど、聞いたことはあります」
Bさん「まぁ、その地域はそういう地域でして、
うちらの家系はほとんどが霊感があるっていわれてたんですね。
それが原因で発狂する奴もおれば、いきなり何するかわからんって感じで、
いつの間にかそういう集落、部落になっていき、差別されるようになったんですわ。」

母「でもそれやと、裏S区はかなり広いからおかしくないですか?
Bさんとこの家系だけで、裏S区自体がそういう風にわかれますかね?」
Bさん「うん、わかれるんやろうな。
最初は3、4の家のもんが発狂し始めて、それが村中で始まって、
最終的に4、50件も起きれば、その周辺全体がおかしいって思われるやろうし。
昭和の時代にそんなアホみたいな話を、信心深く聞く人間が少なくなってきてるしな」

親父「それでも、それで部落になるんかなぁ」
Cさん「まぁ、うちらの家系ではそう教わっとるんです。
だから生まれてきた子らには、霊が見えるってことを前提に接しとる。
見えん子もおるやろうけど、霊は居るって教えとるんですよ」
俺「いや、それと俺が体験しとるのと、Bさんの話と、何が関係するんですか?」



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